
RCIをマルチタイムで使っても結果が出にくいのはなぜか?
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RCI、特に3本RCIを使っている人の中には、複数の時間足を使ってエントリーを絞っている人が少なくないと思います。
複数のチャートで同じ方向にトレンドが出ていると考えたときに、その方向に賭けた方が勝ちやすいだろうと考えるのは、ごく当たり前のことだと思います。
しかし、ここに落とし穴があります。
プライスアクション系のロジックだと、このマルチスパンチェックによる効果は肯定的なものになる場合も少なくないですが、オシレータ系ではうまく行かないことも多いのです。
言ってみれば、オシレーターや値動きを加工したテクニカル指標をマルチスパンで高精度にしようというのは、15年前のやり方です。
というのは、15年ほど前に、確かストキャスティクスの方向が5分・15分・30分足で同じ方向に揃ったらエントリーとか、平均足の方向が揃ったらエントリーなどというFX商材が6万円ほどで大ヒットしていたことを思い出すからです。
その頃はまだ自分もRCI手法を完全には確立していなかったので、研究のために何十本か購入してみたのですが、どれもこれも長期の過去検証をしてみると、ほとんど勝てないことが分かったのです。
誤解がないように追記すると、どの手法も裁量をかなり入れるのなら勝てました。
しかし、システマティックに、方向が揃ったらエントリーとやっていると、本当に勝てません。
では、なぜ正しそうに見えるロジックなのに、実際にはほとんど使えない、ないしは、かなりの裁量を入れないと使えないという結果になるのでしょうか?
その理由は、オシレーターは例えば-100から+100までとか、数字の限界が決まっていることにあります。
そして、例えば+80に届いてから再び+80以下になったら売りというように、どこまで届いたら反転すると想定するのかが一般的に決められているわけですが、このような一律の決まりに無理があるのです。
下の画像を見てください。左は5分足、右は30分足で、同じ期間を表示しています。
いずれも、青色で表示したD-Pivotに届くと、相場が反転していることが分かりますね。
では、画像中の赤い矢印で記した「売りたい足」(=売れば儲かる足)までに必要としたローソク足の本数は、一番下から数えて何本になっているでしょうか?
5分足では18本、30分足では3本ですね。
つまり、5分足では18本上昇した後に売りサインが欲しいのに対し、30分足では3本上昇した後に売りサインが欲しいんですよ(笑)。
5分足でも30分足でも全く同じロジックを使っていたら、この2つの欲求に答えることは絶対に無理です。
このように、相場が反転するポイントに届くまでに所要するローソク足の本数が分足ごとに異なりますから、単純な汎用ロジックで複数のスパンで整合性のあるサインを出すことは、極めて難しいことなんです。
理解して頂けたでしょうか?
しかし、再度誤解がないように書くと、マルチスパンが全くダメということではありません。
精緻にロジックを構築するのであれば、使えるようになります。
ただ、多くの場合は、裁量判断を要することになって、個人差が大きくなってしまう点が問題なんです。
裁量判断をとことん磨く覚悟があれば、オシレーターをマルチタイムで使うのも上等です(笑)。
しかし、そこまで裁量判断に自信がない人は、システマティックに実行できるロジックに頼るほうが賢明かと思います。
あなたは裁量の力をとことん極めるほうがいいですか? それとも、システマティックな実践方法を学びたいですか?
後者の方は、Maxの提唱するシステマティックトレードを検討してみてください。
先読みRCIは、9月26日夜に先行販売スタートの予定です。